ポケモンとジャニーズとそれからボカロ。

みんな違うからみんな好き。

アイドルとファンと恋愛あるいは結婚……私は?

 NMB48の須藤凛々花さんが結婚を発表した。それも総選挙発表中に。

 NMBに全く無知というわけではないので正直私も驚いた。ファンではない為ショックの度合いは少ないが、これを観ていた、特に投票したであろう彼女推しの人たちのショックの度合いは想像に難くない。恋愛禁止を堂々と宣言しているアイドルグループのメンバーにも関わらず結婚を発表。交際期間ゼロという線はほぼ無いだろう*1。つまり彼女は恋愛禁止であるNMB48にいながら恋愛及び交際をして、尚且つ結婚する。それも全国放送というファン以外も少なからず観るだろう状況で、しかもAKB総選挙という関連グループの年に一度の祭典の場で発表した。応援していたのが馬鹿らしくなるレベルの裏切りだろう。

 週刊文春に対して先手を打ち、自らファンに誠意を示す為に発表した、と言うが、それでもルール違反の事実とこれまでずっと裏切られていたのか、と悟ったファンが存在する事に変わりはない。NMB48を卒業する前に、恋愛及び結婚を決意した時点でどう転ぼうが彼女に非がない状況は無かったと言えよう。

 

  私のメインはジャニーズだからジャニーズで考えてみる。まず触れなければならないのは、ジャニーズタレントに恋愛禁止のルールは一切無い、ということだ。恋愛も結婚も自由、ただし自己責任、としている。

 

 つい先日ジャニーズJr.の後藤泰観さんの結婚が報じられた。が、この件はマスコミが取り上げる前に彼の妹さんがinstagramで述べ、そのアカウントを知るファンが第一に広めていた。尚且つその前から気づいていたファンも多かったという。

 また同じ時期に黒木メイサさんから第二子の出産の報せが届いた。無論元KAT-TUN赤西仁さんの子でもあり、しかも男児だった。それもあって私のタイムラインでもお祭り騒ぎになっていた。しかしまだジャニーズ事務所にいた頃に突如発表された授かり婚、要はできちゃった結婚はどういう印象をファンに与えたのだろうか。

 こういう話になるとちょくちょく悲しみをぶり返しただろうツイートが流れてくるのが井ノ原快彦さんと瀬戸朝香さんの結婚の件だ。彼はその事をコンサート中にファンに向けて発表した。ファンは勿論騒然とし、よく聞くのがその日のコンサートに入っていた井ノ原担が彼のうちわを会場のごみ箱に捨てていったという話だ。

 山口達也さんや植草一秀さんなどそれ以前は彼同様にコンサートで結婚を発表する事が主流だったそうだ。偶然か否か、その後の国分太一さんや長野博さんはまずマスコミに向けて発表するようになっていたな。木村拓哉さんと工藤静香さんの時はどうだったのだろうか。

 

 恋愛に関しては……もう、整理するのも該当者を名指しで挙げるのも少し怖い。ここのところ一部のファンが大騒ぎしている熱愛の噂はどれも、週刊誌にすら掲載されない、されたとしても後手のスクープになっているレベルの噂でしかないように思える。もしそうではないのなら証拠を挙げてくれ。尚匂わせとやらはこの対象から外す。自分たちファンと同族であるのかどうかを考慮に入れた根拠にはどうにも見えないのだ。やるだろ小中学生くらいの年代のファンは*2

 ただ噂が起こる度にファンの間で議論は飛び交う。フォロワーの多いアカウントを持つファンがASKfmのアカウントを持っている場合、そこに意見を聞きに行くファンも見受ける。

 

 ここまで私なりに整理してきたが、私の立場はアイドルの恋愛・結婚は、事実なら大歓迎だ。以前の投稿にも書いたが私はポケモンと変わらぬスタンスで彼らを好きでいるし、何より恋愛・結婚も含めて彼らの偶像、と捉えているからだ。また、どうしても強調したいのが、私は嘘の恋愛・結婚は絶対に許さない。真偽不明のうちに色々と騒ぐのも大嫌い。その場合に限り、裏付けが業界人とやらにしか取れない情報を流すゴシップ誌各社も、そのような情報に不確かである事を不安に思わずに鵜呑みにして「プロ意識が足りない」と罵るファンも、どちらも馬鹿馬鹿しいと心から思っている。そもそもファンに愛される職業なのに恋愛する事が「プロ意識」の欠如と見做されるなら、学業を収める事、あるいは何らかの職業に従事する事に専念せずに恋愛する事も「プロ意識」の欠如ではないだろうか?

 

 私は長瀬智也さんと浜崎あゆみさんの熱愛を心の底から祝福し、破局が報じられたのを残念がっていた。どちらもこの頃特に好きな芸能人だった。この頃はその真偽を考えられる程世間や芸能界を知っている訳ではなかった為、情報を鵜呑みにしていたが、この頃から恋愛も含めてその人が好き、と思っていた為憤る事は無かった。その熱愛報道で憤るファンを見て影響を受けた時に中学生の間だけ少々崩れていたものの、以降は小学生の頃のスタンスに近い。それに加え、少しは報告できるような裏は取れているのか、と疑えるようになった。

 噂への囃し立てを嫌うのはファンやアイドルは一切関係なく、完全に私個人の恋愛における数々の失敗談から裏打ちしてしまった恋愛観である。中学生の時、男子の幼馴染との恋愛としての仲を疑われた。お互いそんな感情が無いことなどはっきりしていたので否定はしたものの、その一件以降小学生までの感覚で話すことは高校に上がるまでできなかった*3。また同じく中学生の頃、私は部活の先輩に恋をした。思えば当時の私は趣味としての好きと恋心としての好きの区別がついていなかったようで、好きなアイドルを言う感覚で様々な友人にその先輩が好きなことを話し様々なからかいを受けた。恋心が事実であっても囃し立てられる事を知らなかったとはいえ、あの頃に受けたからかいは未だに私の中でトラウマと化している。にも関わらず高校の時に親友たちの彼氏のとある事情について何度も質問した事がある。その事を申し訳なく感じてはいるものの、既に別れている今どう謝ればいいのかわからない。

 

 ある意味私も熱愛報道や結婚報道を辛く思うのだろう。しかしそれはその報道そのものではなく、その度に巻き起こるファン内の議論が引き金となっている。その度に私は、自分の恋愛のトラウマが蘇り、それをアイドルである彼らに重ねて守ろうとする。幼い頃からの恋愛も結婚もオッケー!という意見を持つ自分に疑問を持ち、時にはそんな自分はファン失格と責める。あるいは同じ意見を大多数のファンが抱いていない事に疑問を持ち、場合によってはその感情を否定する。後者の感情は誰にも告げずすかさず打ち消すので私の場合問題を起こすことは無いが、前者の感情を抱いた時はしばらく苦しい。

 私の場合苦しむ理由の大半が個人的な理由だ。しかしそれでも報道から生まれた議論の度に苦しいのは事実であるし、苦しい事を苦しいと言うことは咎められるべきでは無いはずだ。アイドルの恋愛をプロ意識の欠如と見做し恋愛の度に苦しむ大多数のファンと行為は変わらない。感情の質が異なるだけだ。だから熱愛報道による私の苦しみも他のファンの苦しみも許されて包まれてほしい。誰かに直接危害を加えない限りは。

 

 しかし今回の件はルール違反が肝であると考える。私のような意見が主流になり恋愛禁止というルールが疑問視されるようにならない限り、これはAKBグループにおいて、またほとんどの女性アイドルグループにおいて、これは法律だ。破った彼女にはそれ相応の罰は与えられるべきであり、ファンも、メンバーも彼女を許さなくていい。誰かを傷つけないギリギリの範囲でなら、怒り、憎しみ続けても咎められない、と私は思う。

 

 

 

 噂とか不幸とかが生まれた時、それで得しかしていない人は本当に世の中いるのかな。

*1:いやほぼと言っても本当に交際期間ゼロの山本耕史さんと堀北真希さんの件が例外すぎるだけだが

*2:それを成人して多少の羞恥と分別がついた人間がやってるのはどうかと思うがそれは本項の考察からずれるので割愛

*3:たまたま進学先が同じだった。学科は違ったが